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日中関係の悪化が民泊に与えた影響は?民泊運営の現場から見える国際ゲスト交流のリアル

民泊

直近の高市首相による台湾有事に関する発言や日中関係の悪化を背景に、訪日中国人観光客数は、高市首相就任前の9月と比べて27.5%減少している。こうした状況は、民泊運営の現場にどのような影響を及ぼしているのだろうか。本記事では、複数の民泊を運営し、自宅居住型民泊で中国人観光客を多く受け入れてきた「民泊YouTube大学」学長の宗華さんに話を聞いた。
出典:日本政府観光局(JNTO)「訪日外客統計」

――直近の高市首相の台湾有事発言や、日中関係の悪化を受けて、中国人観光客の減少について、どのような影響を感じますか。

宗華:一部キャンセルは発生しましたが、全体として見ると影響は限定的だと感じています。すべての施設で大きな打撃があったわけではありません。
自宅で運営している家主居住型民泊については、もともと中国人ゲストが多かったこともあり、予約が一気に止まった感覚はありましたね。
予約サイトの仕組み上、特定の国籍のゲストからの予約が増えると、その国の人々の検索結果に優先的に表示されるようになります。なので、元々中国や香港の方を多く受け入れてた施設にとっては影響が大きいですね。

――他にはどういった部分に影響が出ていますか。

宗華:特に、中国人観光客が多く訪れていたエリアほど、ダメージが大きい印象です。
東京でいうと、東側。浅草・スカイツリーなどのエリアです。逆に西側は、もともと欧米の方が好むエリアなので、影響は比較的少ない印象です。

あとは、個人旅行よりも「ツアー客」の動きが大きいですね。
ツアー客は個人の判断ではなく、会社の判断で動くので、状況によっては一気にキャンセルが出ます。そうすると市場全体が価格競争になって、民泊にも“しわ寄せ”がきます。そのため1〜2月の予約が落ち込んでいる、という状況につながっている感覚です。

ゲスト交流での印象的なエピソード

ゲスト交流での印象的なエピソードはありますか。

宗華:自宅の民泊では妻も私もよくゲストと交流するので、エピソードはたくさんあります。
中でも印象的なのは、何度もリピートしてくださっている中国人の社長さんですね。
その方はとにかく人との交流が好きで、地域の商店街の方とも自然と仲良くなるんです。
ある時、「地域の方と草野球をすることになったから、一緒に来ませんか?」と誘われて。
言葉も通じない地元の方々に混ざって、みんなで草野球をしました(笑)。

それはすごい(笑)。地域の方にも受け入れていただいているんですね。

宗華:家主居住型民泊の特徴かもしれませんが、ゲストがよくお土産を持ってきてくださるんです。
リピーターの方も多いので、お菓子や特産品などをたくさんいただくのですが、うちだけでは食べきれないので「うちのゲストが持ってきてくれたものなんです」と言って、近所の方にお裾分けするんです。すると今度は、近所のおばあちゃんから「じゃあ、うちのみかんをゲストさんに渡してあげて」と返ってくる。直接会っていなくても、お土産を通じて交流が生まれているんですよね。

それは良い循環ですね。

宗華:そうなんです。だからこそ、最近はそうした交流が減ってしまったのが少し寂しいですね。

他にゲストの方々に喜んでいただくことはありますか。

「おすすめのスポットを教えてほしい」と言われることは多いので、ローカルな情報は喜ばれます。
ガイドブックには載っていない飲食店や、その地域ならではの過ごし方といったローカル情報は特に喜ばれます。

また、自宅で民泊をしているので、荷物の受け取りのために自宅住所を使わせてあげると、とても感謝されます。

家主居住型だから特別、というよりも、メッセージ一つでも無機質なテンプレートではなく、人の温度を感じる対応が、結果的にゲスト満足度につながっていると感じます。

現場から伝えたい、民泊運営のリアル

最後に宗華さんが民泊の運営を通じて行いたいことを教えて下さい。

宗華:メディアには民泊のトラブルなどネガティブな面を取り上げられる事が多いですが、現場はそうじゃないということを伝えていきたいです。

近隣トラブルが頻発するわけでもなく、ゲストとの交流や地域貢献につながっているケースも多いです。部屋を荒らされるようなトラブルも、正直ほとんどありません。

それでもネガティブな情報が広がりやすいのは、その方が注目を集めやすく、バズりやすいからだと思います。ただ、現場で起きているリアルとは乖離があると感じています。
だからこそ、これからも民泊運営の現場のリアルを発信していきたいですね。

また、地方でも都内でも、しっかりおもてなしをしてゲスト満足度を高めることで、事業としても十分に成立します。
民泊プレイヤーの中には、「投資目的の人」と「おもてなしを重視したい人」で、やや対立構造があるように感じることもありますが、どちらも欠かせない要素です。収益性とおもてなしは両立できる。そのことを、これからも実体験を通じて伝えていきたいと思っています。

民泊YouTube大学学長

宗華

2026年1月時点で旅館業を中心に所有不動産、転貸などインバウンド向け民泊施設を20数軒運営中。冴えないサラリーマンが民泊で鬱から生還、2017年頃から自宅も実家も戸建もマンションも一棟ビルも民泊に、全国で民泊立ち上げ、キー局テレビ番組出演、全国のメディア露出多数、民泊は立地×内装センス×おもてなしのバランスで高単価、高予約率を実現、民泊は差別化が全て。320名超の民泊オンラインサロン主催しており、個別コンサル実績140社を超える。
著書:人生を豊かにする民泊の教科書
フォロワー:YouTube6500人、X1万人超

ユウカツ 管理者

筆者

ユウカツ 管理者

ユウカツ運営母体であるニューオ株式会社は、2018年創業。 民泊・レンタルスペースに特化した不動産仲介の先駆的存在として、累計4,000件以上の仲介実績と100室超の民泊運営代行実績を持つ。 独自ルートによる物件取得と、自社での運営実績により培った「収益化できる物件選び」の知見を強みに、2024年に物件検索&コミュニティ「ユウカツ」を立ち上げ。 月200件以上の物件情報の配信に加え、業界を牽引するオピニオンリーダー「ユウカツクルー」と連携をしたセミナーや交流会を毎月実施中。 宅地建物取引業 東京都知事免許 (2) 第102629号 / 住宅宿泊管理業 国土交通大臣(01)第 F03000 号

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