部屋探しをスムーズにするヒント!あなたのしらない「AD」とは

初心者向け

みなさん、こんにちは!ユウカツ編集部です。

ネットで良い物件を見つけて不動産屋さんに行ったとき、こんな経験はありませんか?

・「ここに行きたい」と言った物件には、なぜか営業マンが塩対応…
・じぶんが探していない別の物件を、「ここがおすすめ!」と熱心に薦められる

「じぶんの希望、ちゃんと伝わってる?」「もしかして無理やり売れ残りを押し付けようとしてる?」とモヤモヤするかもしれませんが、決して営業マンが意地悪をしたり、あなたを騙そうとしたりしているわけではありません。

実はこれ、一般のネットサイトやチラシなどの表舞台にはほとんど出てこない、不動産業界の「お財布の裏事情」が密いに関係しているんです。

今回は、知っているようで誰も教えてくれない不動産屋さんのビジネスの仕組みを優しく解説します。この裏側を正しく知っておくだけで、不動産屋さんの営業マンをあなたの心強い味方に変え、驚くほどスマートに良い物件を引き出せるようになりますよ!

1.不動産屋さんはどうやって儲けている?「仲介手数料」のヒミツ

裏事情の正体を明かす前に、まずは不動産屋さんがどうやって利益を出しているのか、その基本構造をおさらいしましょう。通常、私たちがお店に行って部屋を借りる契約をするとき、不動産屋さんに「仲介手数料」を支払いますよね。

今回は民泊やレンタルスペースなどの物件を「借りる(賃貸する)」ときのお話なので、この仲介手数料の仕組みがベースになります。

実は、この仲介手数料には、法律(宅地建物取引業法)によって受け取れる金額の上限がキッチリ決まっています。

仲介手数料の上限 = 原則として「家賃の1ヶ月分+消費税」まで


例えば、家賃10万円の物件であれば、不動産屋さんがあなた(借主)からもらえる仲介手数料は、最大でも10万円(+消費税)です。これを超える金額を不当に請求することは法律で厳しく禁止されています。

つまり、不動産屋さんからすると「どれだけ手間暇をかけて、何十軒も車で案内したとしても、1本の契約でもらえる売上は、家賃の1ヶ月分が限界」というビジネス上の高い壁があるのです。

毎日たくさんのお客さんを案内し、店舗の家賃や人件費を払いながら利益を出すためには、この限界を突破しなければなりません。そこで、大家さんが裏側で用意している特別な応援報酬、それこそが今回の主役である「AD(広告料)」です。

2.登場人物は2社!不動産業界の「バトンリレー」とレインズの仕組み

ここで、不動産業界の「バトンリレー」の仕組みを知っておくと、話がガラリと分かりやすくなります。実は、私たちがお店で出会う不動産屋さんのほかに、もう1社の不動産屋さんが裏で動いているケースが一般的なのです。業界ではこれを「客付け」「元付け」と呼びます。

  • 客付け(きゃくづけ): あなた(借りる人)の窓口。希望の物件をあちこちから探して案内する不動産屋。
  • 元付け(もとづけ): 大家さん(貸す人)の窓口。大家さんから物件を預かってネットに公開している不動産屋。

あなたが駅前の不動産屋さん(A社=客付け)に行って、「こんな部屋を探してください」と頼んだとします。

A社は、自社が直接大家さんから預かっている管理物件(元付け物件)の中に良いものがあればそれを勧めますが、なければ「レインズ(REINS)」と呼ばれる、不動産屋さんだけが見られる日本全国の物件情報が詰まった専用のネットワークシステムにアクセスします。そして、別の不動産屋さん(B社=元付け)が大家さんから預かって登録している膨大な物件の中から、あなたの希望に合う部屋を見つけてきて紹介してくれるのです。

これが、不動産業界のバトンリレーの仕組みです。

3. なぜ「別の物件」を熱心に薦めるのか?「AD(広告料)」の魔力

では、ここで疑問が浮かびますよね。あなたがお店のA社(客付け)に仲介手数料として家賃1ヶ月分を支払った場合、裏側にいる大家さん側のB社(元付け)の取り分はどこから出るのでしょうか。

そこで大家さんは、自分の代わりに全国へ情報を発信してくれた元付け(B社)に対して、「ウチの部屋の募集をがんばってくれてありがとう」というお礼を支払います。これこそが、業界で「AD(広告料=Advertisementの略)」と呼ばれるものです。

このADは、法律で上限が決まっている「仲介手数料」とは別名目の費用となるため、金額のルールが比較的柔軟です。大家さんが「引っ越しシーズンが過ぎちゃったから、早く空室を埋めるために家賃の2ヶ月分(200%)のADを出すよ!」と言えば、それは合法的なB社のボーナスになります。


大家さんから手厚いAD(ボーナス)を約束された元付け(B社)は、こう考えます。「自社だけでお客さんを探すのは時間がかかる。全国の客付け会社(A社など)にも手伝ってもらおう!」

そこで、先ほど登場した不動産屋専用システム(レインズ)の募集画面に、プロにしか見えない秘密のメモを書き込むのです。

「この物件をお客さんに紹介して契約させてくれたら、大家さんからもらうADのうち、1ヶ月分(100%)をあなた(客付け会社)にプレゼントします!」

これを見たお店の不動産屋さん(A社)は、プロとして俄然やる気になります。
なぜなら、あなたが持ってきたスクショの物件(ADがゼロの物件)を契約してもらうと、売上はあなたからの仲介手数料(1ヶ月分)だけですが、このADがついている物件を契約してもらえれば、あなたからの仲介手数料(1ヶ月分)+大家さん側からのAD(1ヶ月分)=「合計で家賃の2ヶ月分の売上」が一気に立つからです。

これが、営業マンがあなたが見せた物件に塩対応をしたり、別の物件を熱心に「おすすめ」してきたりする舞台裏のカラクリです。彼らは決して悪意があるわけではなく、会社の売上を最大化するために、経済合理性に従って動いているビジネスパーソンなのです。

4. 【実務目線】AD付き物件は「地雷」か「お宝」か?正しい見極め方

「裏事情はわかったけれど、じゃあ不動産屋が薦めてくるAD付きの物件って、何か問題がある売れ残りの地雷物件なんじゃないの?」

いいえ、そんなことはありません。

結論から言うと、決してそんなことはありません。むしろお宝物件であるケースも非常に多いのです。

大家さんが裏側で応援報酬(AD)を用意している物件は、それだけ「大家さんが入居者を大歓迎しており、満室にするための投資を惜しまない、協力体制が整った本気の物件」である可能性が高いと言えます。

ただし、実務上で失敗しないためには、その物件がなぜADをつけているのか、以下の2つのパターンのどちらなのかを冷徹に見極める必要があります。

  • 【お宝パターン】大家さんが単に「今すぐ」埋めたいだけ
    「新築マンションの完成直後で一気に満室にしたい」「引っ越しシーズンを逃したくない」「オーナーが法人のため、決算までに空室を無くしたい」という理由でADがついている場合、物件のスペックや立地には何の問題もありません。これは純粋な「お宝物件」です。

  • 【地雷パターン】物件の「弱点」を隠すためにADをつけている
    「駅から徒歩20分以上かかる」「日当たりが最悪」「過去に大きなトラブルがあった」など、物件そのものの戦闘力が低いために、不動産屋にお金を積んで無理やり売ろうとしているケースです。

営業マンから熱心に物件を薦められたら、一歩引いて「この物件、周辺の同じ家賃の部屋と比べて、何かデメリットはありますか?」とストレートに聞いてみてください。優秀な営業マンであれば、ADの存在は伏せつつも、プロの目で見たその物件のリアルな弱点や、逆に大家さんが急いでいる理由(お宝である証拠)を誠実に教えてくれるはずです。

5. 【今日から使える】仕組みを逆手にとる、営業マンを味方にする合言葉

このADと不動産の仕組みを正しく知っていれば、営業マンに無理やり部屋を押し付けられるどころか、彼らをあなたの「最強の猟犬」として味方に変えることができます。

特に、少し特殊なこだわりがある部屋を探すときや、初期費用を抑えたいとき、不動産屋さんにとっては大家さんへの確認作業などで手間がかかるため、どうしても対応が後回しになりがちです。

そんなときは、お店の営業マンにぜひこのスマートな一言を投げかけてみてください。

「大家さんが今、特に積極的に募集されている(早く埋めたがっている)お部屋はありますか? 条件が合えば、私はすぐにでも申込書を書く準備があります!」

この「積極的に募集している部屋」という言葉こそが、プロの間でのスマートな合言葉になります。

これを聞いた営業マンは、「このお客さんは本気だ!しかも業界の仕組みをよく分かっているな。大家さんが大歓迎していて、ウチとしても売上が立ちやすいお宝物件を、他の誰よりも最優先で探して提案しよう!」と、目の色を変えて全力で伴走してくれるようになります。

さらに、そういった「大家さんが早く埋めたがっている物件(AD付き物件)」は、最初の1〜2ヶ月の家賃が無料になる「フリーレント」の交渉や、初期費用の「礼金・敷金のディスカウント」などの無理目な相談も通りやすいという、あなたにとっても実務上で非常に大きすぎるメリットがあるのです。

6. まとめ

不動産屋さんがお部屋をおすすめしてくる裏側の理由、スッキリ理解できましたか?

1.裏で大家さんから不動産屋さんへADが(ボーナス)が出る物件がある

2.営業マンが熱心に薦める物件は、大家さんの募集への本気度が高い「お宝」か、弱点がある「地雷」のどちらかである

3.「早く埋めたい大家さん」の物件を狙うことで、フリーレントや初期費用の交渉を圧倒的に有利に進められる!


敵の出方を知ることで、初めてこちらが優位に立てる。これは不動産探しの鉄則です。
「仕組みはわかったけど、一般のネットサイトには載っていない、ビジネスや趣味に使いやすい特別な物件情報をのぞいてみたい…」

そんなあなたのために、民泊・レンタルスペース特化型コミュニティ「ユウカツ」では、一般の不動産サイトにはなかなか出回らない、事業利用OKの物件情報や、大家さん・管理会社のリアルな攻略ノウハウをチェックすることができます。

仕組みを知って、賢くお宝物件をみつける。あなたの第一歩を「ユウカツ」が全力でサポートします。

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ユウカツ 管理者

筆者

ユウカツ 管理者

ユウカツ運営母体であるニューオ株式会社は、2018年創業。 民泊・レンタルスペースに特化した不動産仲介の先駆的存在として、累計4,000件以上の仲介実績と100室超の民泊運営代行実績を持つ。 独自ルートによる物件取得と、自社での運営実績により培った「収益化できる物件選び」の知見を強みに、2024年に物件検索&コミュニティ「ユウカツ」を立ち上げ。 月200件以上の物件情報の配信に加え、業界を牽引するオピニオンリーダー「ユウカツクルー」と連携をしたセミナーや交流会を毎月実施中。 宅地建物取引業 東京都知事免許 (2) 第102629号 / 住宅宿泊管理業 国土交通大臣(01)第 F03000 号

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