【全3回・第2回】「アルゴリズムの餌付け」と「人徳による地域包囲網」 民泊YouTube大学・宗華 × ニューオ・夏苅が語る、2026年の“勝ちサイクル”の回し方【2/3】

民泊

【ユウカツ編集部より】

前回、高市首相の発言に伴うインバウンドの現状を伺ったインタビュー。しかし、お酒が進むにつれ、話題は「情勢」という外側の話から、お二人が日々実践している「勝つための具体的な戦術」へと移っていきます。

第2回からは、民泊YouTube大学・宗華(そうか)さんと弊社代表・夏苅との対談形式にシフト。X(旧Twitter)では尖った発言で注目を集める宗華氏ですが、実際に目の前でお話しする姿は驚くほどロジカル。その「ギャップ」の裏にある、緻密な運営ハックをユウカツチームが深掘りしました。

1. アルゴリズムを飼い慣らす、戦略的な「予約の書き換え」術

夏苅: 前回の話でもありましたが、特定の国のゲストが止まると予約が一気に厳しくなるという話、非常に興味深かったです。

宗華: 結局、プラットフォームの仕組みなんですよ。予約システムは、放っておくと「その宿を好む属性」を勝手に固定してしまいますから。中国からのゲストが多ければ、システムが勝手に「この宿はその国の人に人気だ」と判定し、その国の人に優先的に表示するようになるんです。

夏苅: アルゴリズムによる「マッチングの最適化」ですね。

宗華: そう。だから一度その流れができると、その国の人に推され続ける。逆に言えば、そこが止まった時にアルゴリズムを書き換えるのは、プロでも相当な労力が必要です。僕の自宅の部屋も、以前は中国・香港の方ばかりでしたが、今はピタッと止まった。これはシステム側が「表示するターゲット」を切り替えた証拠でもありますね。なので予約を安くでも入れて、とにかく実績(レビューと成約率)を作ると、システムが「あ、この施設は全方位に人気だ」と再学習して、表示順位を勝手に押し上げてくれる。いわば「アルゴリズムの餌付け」です。

夏苅: 一度システムに「お宝物件」だと認識させれば、後から価格を戻しても上位に残り続ける。目先の利益を捨てて「将来の表示順位」を買う感覚ですね。

宗華: その通りです。1月、2月の閑散期に「需要がないから仕方ない」と放置するのが一番の負け筋。そこを安くしてでも埋めることで、繁忙期の爆発力を担保する。この「書き換え」ができるかどうかが、プロとアマの境界線ですね。

ユウカツチーム:「アルゴリズムに餌付けする」緻密なデータ分析……。ITエンジニア出身の宗華さんらしい、ロジカルハックに圧倒されました…!

2. 「近隣トラブルなし」の秘密は、たまたま選んでいた“場所”にあった

ユウカツチーム: 宗華さんは物件数も多いですが、ご近所さんとのトラブルはどう回避されているんでしょうか。

宗華: これ、実は皆さんが思っているほど、近所付き合いに時間を割いているわけじゃないんですよ(笑)。「なんで自分はこんなにクレームがないんだろう?」って、ふと考えたことがあって。

夏苅: 確かに、宗華さんの物件が荒れている話は聞きませんね。

宗華: それで気づいたんです。意識して狙っていたわけではないんですけど、僕がやってる物件って、実は「近商(近隣商業地域)」ばっかりだったんですよ。商店街の中とか、周りがもともとざわついている場所。たまたまなんですけど、これが最大の「秘密」だったんだなと。用途地域がどこかって、本当に重要ですよ。

夏苅: 今となっては「近商」は民泊の聖地になって奪い合いですけど、数年前はゴロゴロ転がってましたもんね。

宗華: そう。住宅街で「忍び足で歩いてください」とゲストに強いるより、最初から音が許容される場所を選ぶ。たまたま選んでいた場所が、僕の運営を救ってくれていた。今は物件がなくて買えない状況ですが、そもそもクレームをもらいそうな場所を最初から避けるという判断は、今後より重要になります。 あとは、どうしても近隣の方と向き合う場所なら、丁寧に挨拶するのが一番。僕の自宅も、地域の方とはすごく仲が良いですよ。

夏苅: 具体的にどういった交流を?

宗華: 自宅の民泊なんかだと、ゲストが山ほどお土産を持ってきてくれるんですよ。それをそのまま近所のおばちゃんに配るんです。「うちのゲストが持ってきたものなんですけど、どうぞ」って。すると「じゃあ、これ泊まってる人に食べさせて」とみかんが返ってくる。

夏苅: ゲストの温かさを、宗華さんが地域に通訳して届けているわけだ。

ユウカツチーム: 地域にお金を落とすだけじゃなく、感情を循環させる。そうすると、何かあった時に地域が「敵」ではなく「味方」になってくれる。結局、場所選びというロジックと、お裾分けというアナログな交流を備えている宗華さん。え、Xのキャラと全然違うじゃないか…!

3. 「面倒」の先にチャンスがある。人が情報を呼び寄せる勝ちサイクル

宗華: 夏苅さんは、そういう「定石」を無視して、どんどん地方に広げてますよね。そのバイタリティはどこから来るんですか?

夏苅: 僕は、「誰もやったことがない場所を盛り上げる」のが好きなんですよ(笑)。最近だと、コンビニひとつない離島の運営代行も始めました。

宗華: 離島! 普通、代行業者は採算や清掃の管理が怖くて断る案件ですよ。

夏苅: 確かに大変です。でも僕は「誰もやりたがらないからこそ、そこに価値がある」と思っているんです。地方の空き家再生もそうですが、手間もかかるし、清掃員の確保も大変。ですが、気合を入れれば「どこでもやれる」と確信しています。その結果、「ニューオなら何とかしてくれる」という情報が勝手に集まってくるようになるんです。

宗華: それは僕も共感します。僕もYouTubeやSNSで泥臭い現場の話を発信し続けていたら、M&Aの話や、表に出ない優良物件の情報が向こうから舞い込んでくるようになった。

夏苅: 今や情報戦ですよね〜逆に良くない情報屋もたくさんいる。

宗華: そう、でも仕事って、結局「人のためにすること」だと思うんですよ。人のために動くから、仕事も人も情報も、全部ここに集まってくる。僕は元々一人で動くタイプで、イベントとかも行かない人間だったんですけど、発信し始めたことでその「繋がり」の重要性に気づかされましたね。

夏苅:「やりたい」と熱を持って発信していると、必要なピースが勝手に揃うんですよね。ニューオにもさまざまなプロがチームとして揃ってきたんです。それは僕らが「面倒な現場」を面白がって発信し続けてきた結果です。「やりたい」と思えば何でも叶えられるという思いは、宗華さんと僕、かなり近い気がします(笑)。

宗華: そうですね(笑)。夏苅さんも「お金にならないことの方が好き」とか言っちゃうタイプだから、不動産屋の社長っぽくない。でも、その「誰もやりたがらない泥臭いところ」にこそ、今の時代、本当の価値が眠っているんでしょうね。結局、「人が人を呼び、情報が価値を呼ぶ」。このサイクルに入ってしまえば、どこで何をしても勝てる。夏苅社長の「お金にならないことが好き」という姿勢は、実は一番の「情報の投資」になっているんだと思いますよ。

ユウカツチーム:気づいている方もいらっしゃったかと思いますが、いつの間にか宗華さんがインタビュアーとなっていました。。 夏苅のパッションが、プロである宗華さんをも惹きつけ、文面では伝えきれないほどの民泊像が見えていたのでした。

【インタビューを終えて:ユウカツ編集部のまとめ】

今回の対談を通じて見えてきたのは、「冷徹なロジック」と「温かい人徳」の融合でした。

アルゴリズムを味方につける冷徹な戦略を持ちながら、地域にはお土産を配り、泥臭い現場には誰よりも熱く突っ込んでいく。宗華さんと代表の夏苅は、アプローチは違えど、二人が見据えているのは「民泊を通じて日本を元気にする」という、極めて純粋で巨大なビジョンでした。

しかし、そんな最強の二人が、最後には声を揃えてこう溢しました。 「仕事の方がどれだけ楽か……」

次回、ついに最終回。 宗華氏が奥様から受ける「刺激」と、夏苅が挑む「土鍋ご飯」の壁。そんなストイックすぎる日常から生まれる「折れないメンタル」の作り方、そして二人が「ユウカツ」で描く日本を熱狂させる壮大なビジョンに迫ります。

最終回、どうぞお見逃しなく!

ユウカツ 管理者

筆者

ユウカツ 管理者

ユウカツ運営母体であるニューオ株式会社は、2018年創業。 民泊・レンタルスペースに特化した不動産仲介の先駆的存在として、累計4,000件以上の仲介実績と100室超の民泊運営代行実績を持つ。 独自ルートによる物件取得と、自社での運営実績により培った「収益化できる物件選び」の知見を強みに、2024年に物件検索&コミュニティ「ユウカツ」を立ち上げ。 月200件以上の物件情報の配信に加え、業界を牽引するオピニオンリーダー「ユウカツクルー」と連携をしたセミナーや交流会を毎月実施中。 宅地建物取引業 東京都知事免許 (2) 第102629号 / 住宅宿泊管理業 国土交通大臣(01)第 F03000 号

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